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A Beginner's Guide to Unwound

2014年06月06日
前回の記事で熱く熱くSurvival KnifeとUnwoundについて語ったが、今回はUnwound初心者ガイドのようなものを書いてみたいと思う。前々からUnwoundについて書きたいと思っていたが、日々の雑事に紛れたのと、きっかけがなくてなかなか手を着けなかった。しかしSurvival Knifeのデビューというちょうどいい機会に恵まれた。Unwoundの音楽は本当に素晴らしいし、現在のバンドにも大きな影響を与えているので、再評価されてもいいかと思う。というか、リイシューシリーズも出て、そういう機運は高まっているように思える。

さて、Unwoundのバイオグラフィー的なものは前回の記事を読んでいただくとして、最初に聴くならこれから!というおすすめアルバムを。

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Repetition (1996 Kill Rock Stars)

1996年リリースの5枚目のアルバム。このアルバムは、「Unwoundらしい」スタイルがよく出ているので最初の一枚に一番いいのではないだろうか。タイトで硬質なサウンドプロダクション、複雑なリズム、縦横無尽に炸裂するフィードバックノイズ、醒めているが訴えかけるものがあるヴォーカル、凛としたエモいメロディ、とUnwoundのトレードマークがこのアルバムでしっかりと固まった。
曲も粒揃いで、ファンの間でも人気の高い曲ばかりである。ポストハードコアの名盤として評価の高いアルバムである。
プロデューサーはずっとUnwoundを手掛けているSteve Fisk(Nirvana、Screaming Trees等90年代オルタナの代表的なプロデューサー)。
このアルバムが気に入れば、きっとUnwoundが好きになると思う。




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Challenge for a Civilized Society (1998 Kill Rock Stars)

1998年リリースの6枚目アルバム。プロデュースはこれまで同様Steve Fisk。前作でのスタイルをより進化させ、実験的で洗練された音になっている。極めてタイトな音で、”Laugh Track”や”NO TECH!"は完璧と言ってもいいかっこよさである。このアルバムが多少散漫な印象を受けるのは、前作「Repetition」のようなポストハードコアなサウンドと、次作(結果的にラストアルバム)の「Leaves Turn Inside You」のようなポストロックサウンドが混在しているからだろう。曲の完成度はどれも非常に高いし、文句なしにかっこいい。次作「Leaves…」で究極の境地に達するまでの予備段階とも言えるアルバムだ。気高いサウンドを存分に味わおう。
なお、"Sonata for Loudspeakers" でJustinがサックスを演奏しているのもちょっと珍しくて面白い。




leaves.jpg

Leaves Turn Inside You (2001 Kill Rock Stars)

2001年リリースの、2枚組のラストアルバム。彼らの最高傑作との呼び声が高い。プロデューサーは長年手掛けてきたSteve Fiskではなく、Phil Ekである。これはそれまでの確立されたUnwoundサウンドからの脱却を目指したためであり、その通り、サウンドはポストハードコアからポストロック的なアプローチに大きく変化している。
アルバム全体を包む、夢見るような陶酔感。桃源郷か、あるいは彼岸か、ここではないどこか彼方へと到達し、仄(ほの)暗く柔らかな空間に漂うような、そんなサウンドになっている。
この音は、そんじょそこらのバンドには出せるものではない。ハードコアを通過し、あらゆる経験を重ねた者だけが到達できる、究極の音だ。
Justinのヴォーカルは、これまでのパンクスタイルから虚脱したようなウイスパーヴォーカルになっており、ギターもジャリジャリした感触はなくなり、極度に洗練された、滑らかで胸の痛みを感じるような素晴らしいものになっている。
特筆すべきはSaraのドラムだ。彼女のプレイはこれまでもちょっと変わった癖のあるフレーズを叩き出していたが、こういう静寂感のあるサウンドでは、絶妙なリズムが空間を埋めていくのが際だつ。
Vernのベースは、"Terminus"でのプレイがもうとんでもなくかっこいい。3人のコンビネーションが理想的に溶け合い、奇跡のようなサウンドを生み出した。
この素晴らしいアルバムを残し、彼らは解散してしまった。確かにこんな作品を作ってしまったら、もうやり切ったような気持ちになるのかも知れない。
実は過去に、(私があんまりUnwoundを激賞したせいか知らないがw)何人かの人がUnwoundに興味を持ってくれたのだが、みんな一番手に入りやすいこのアルバムから入ってしまい、「あれ、なんか思ってたのと違う…」となってしまった(;´Д`) このアルバムは、「Unwound=ノイジーなポストハードコア」というイメージで聴きたい人にはおすすめしない。他のアルバムを聴いてから、これを手に取る方がスムーズにその進化に馴染めると思う。逆にポストロックファンの人だったら、これから入るのがいいかも知れない。
なお、CDバージョンには"Scarlette" と"Radio Gra" のエンハンストビデオ(風変わりなアニメーション)が入っている。



これら3枚をまず聴いてみて、気に入ったらもっと過去の作品も聴いてみてほしい。よりパンキッシュでノイジーな音が待っている。
また、「A Single History 1991-1997」というシングル集(とデモ)は、彼らのアグレッシブさと聴きやすさが非常にいいバランスになっているので、これもおすすめ。私の個人的な愛聴盤である。
それからMatador Europeから出た「Further Listening」というベスト盤もあるので、気軽にUnwoundを聴いてみたい場合はこれもどうぞ。



さて、2002年の解散後の事を書いてみよう。
各メンバーの新しいバンド活動については前回書いたので、 Unwound関連で。

Unwoundの現役時代のサイトはこの「Unwound - nervous energy」なのだが、近年になって、メンバー自身が手掛けている「Unwound Archive」というサイトが出来た。1991年から2002年までのUnwoundの全活動の記録と、最新ニュースが詰まっている、読み応えのあるサイトだ。完璧なディスコグラフィーがあるので、より深く聴きたい人にはお役立ち!

このサイトがきっかけとなって、バンドによる自主リリースの「Live Leaves」という、ラストツアーのライブ音源を集めたアルバムが2012年に出た(このアルバムについてのJustinによる文章はこちら)。

また、Unwoundは2013年にNumero Group(過去作品のリイシュー専門レーベル)とライセンス契約を結び、豪華なアナログボックスセットシリーズを2013年からリリース中。これが出たことによって、Unwoundの作品の価値を認められたということで、Justinは新たな活動にあたって勇気づけられたそうだ。
Numeroからリリースされたものは以下の通り。

Giant Henry / Big Baby
これはUnwoundの前身バンドGiant Henry名義のアルバムで、彼らがまだ高校生だった頃の音源。

Kid Is Gone
1st”Unwound"を含む、初期音源を集めた3枚組ボックスセット。レアな写真満載のブックレットも入った豪華版!

Rat Conspiracy
2ndアルバムの「Fake Train」と「 New Plastic Ideas」を含むレア音源を集めた3枚組ボックスセット。

これらはLPかダウンロード音源だけで、CD版はないので注意!まだ今後も出るらしい。

また、このリイシューシリーズのリリースに合わせたJustinとSaraのインタビューはこちら!Unwoundの再結成はないそうです・゚・(つД`)・゚・ でもそれが潔くて彼ららしい。

Unwoundのアルバムは、CDはもうあまり出回っていなくて、あってもかなり高くなっているものが多い。でもiTunesになら完璧にあるので、こちらもどうぞ↓
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