スポンサーサイト

--年--月--日
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「セクレタリー」(2002年/アメリカ映画)

2014年02月16日
secretary3.jpg

私は日本上陸時からHuluを見ているのだが、昨日たまたま見てみた「セクレタリー」という映画に思いがけずいたく感動してしまったので、最近放置気味だったブログを更新しようと思い立ったのであります!
(*注* ネタバレありますのでご注意!)

Huluは映画の監督名や出演者情報が全然ないので(これなんとかしてくれよ~)、ジャンルやあらすじから何となく選ぶしかないのだが、この「セクレタリー」は『リーが生まれて初めて挑戦した就職は、グレイ弁護士事務所の「従順な秘書」。変わり者の雇い主、ミスター・グレイとの息はぴったり。彼はリーのタイプミスを何度も打ち直しさせ、体のクセを指摘する。その厳しさに感謝する彼女だが、ある日、タイプミスのお仕置きにお尻を叩かれたリーは、猛烈な快感を覚えてしまう。一方、ミスター・グレイも、リーを教育することで、欲求が満たされるのを感じていた。』というどう考えてもC級エロ映画なあらすじw。しかしジャンルが「コメディ」だったのに興味を覚えたので見てみた。

映画が始まってみると、クレジットにデーンとジェームズ・スペイダーの名前が出たので一気に合点がいったw 彼がグレイ弁護士役で、マギー・ギレンホール(「ダークナイト」etc.)がリー役。この二人の演技が本当に素晴らしく、役にぴったりとはまっていた。

リーは家庭に問題があり、10代の頃から自傷行為をすることで精神を安定させていたが、母親に見つかり精神病院に入院。物語は彼女が退院した日から始まる。
社会復帰のためコミュニティカレッジ(公立の短大みたいなもの)でタイプを学び、その技能によりグレイ弁護士事務所の秘書として雇われる。
グレイ弁護士は彼女のタイプミスや服装、髪を触ったりする癖を厳しく矯正するが、リーは従順に応え、教育してくれる彼に感謝する。初めはダサかわ系だった彼女の服装も次第にエレガントになっていき、見事に「エロい秘書」に変身w 高校時代からの知り合いのピーターともデートするようになり、充実した日々を過ごしていた。

しかし職場にもかわいいお裁縫箱に入れた「自傷セット」を持参しているのをグレイ弁護士は見逃さなかった。彼はリーに優しく語りかけ、二度と自傷行為をしないように約束させる。彼女はグレイ弁護士に上司以上の感情を抱き始める。
その後も相変わらず厳しい教育をするグレイ氏だったが、ある日タイプミスをしたリーに「お尻ペンペンの刑」を!それに思いがけずリーは激しい快感を覚え、以後「ご主人様と従順な下僕」の妖しい関係に。
自宅の食事メニューをグレイ氏に電話報告し、食べる量を細かく指示されて、嬉々として従うリーw
彼女は自分のマゾヒストとしての素質を自覚し、自己を解放していったが、グレイ氏は自分のサディストとしての素質を受け入れられず、彼女の愛を拒絶し、解雇してしまう。
絶望したリーは、ピーターのプロポーズを受け、婚約してしまうが・・・

物語の前半は、エキセントリックなグレイ氏とおどおどしたリーの関係が妖しい緊張感を持って描かれ、サスペンスか?!と思うのだが、物陰からリーの様子を窺うグレイ氏(「家政婦は見た!」張りの怪しさ爆発w)とか、リーのグレイ氏との妄想風景が妙にチープで少女趣味だったりとか、随所笑いどころがw
ジェームズ・スペイダーは、本当にこういう「一見エリート、実は変態」という役が合うw
カイル・マクラクラン(今、「ツイン・ピークス」も見直してるので後ほど書こうと思う)と共に、アメリカが誇る変態エリート俳優だ。ジェームズ・スペイダーは大学生の時に「セックスと嘘とビデオテープ」を見て以来、なんかツボにはまる俳優だったのだが、この「セクレタリー」での演技は「セックス・・・」に勝るとも劣らない素晴らしいものだ。

また、マギー・ギレンホールもすごい美人でもなく、すごいナイスバディでもないところがかえって合っていて、「こういう一見地味で真面目そうなのが実はドMなんだよ~」と思わせるリアリティが。おどおどしていた彼女がMに目覚め、どんどん綺麗になっていくのは女性の自立の物語としても見ることが出来、C級エロ映画かと思ったら実は極めて真っ当な成長物語なのであった。

物語の後半で、この映画が実は純愛物語だったことが分かる。お互いシャイな二人が不器用に心を通い合わせ、こんなに相性がぴったりな相手なんていない!と気付いていく。
リーがグレイ氏の過酷な放置プレイを見事クリアし(この描写がすごいコミカル)、ハッピーエンド!このエンディングが実に清々しく、まさかSM映画で感動するなんて!w 「爽やかな純愛SM映画」というのはこの広い世界にもそんなにないのではないだろうか。
英語版wikiで調べてみたら、スティーヴン・シャインバーグ監督は「マイ・ビューティフル・ランドレット
」(若きダニエル・デイ・ルイス主演の映画で、私の非常に好きな作品)にインスピレーションを受けたと語っていて、性的マイノリティの純愛映画として確かに共通する部分があると納得したのであった。

それと、美術セットにも注目!グレイ氏は事務所で蘭を育てているのだが、闇の中で艶めかしく息づく蘭や、ダークな色合いのやたらデコラティブな壁紙とか、「ああ、変態だな」と思わせるw
それに対してリーの部屋は淡いラベンダー色が基調の少女趣味なインテリア(ロリータっぽいっていうか)で、自傷セットのお裁縫箱もラベンダー色だし、求人情報に丸を付けたペンもラベンダー色だし、彼女の内面がまだ少女から脱していないことをよく表している。
ちなみに、グレイ氏がタイプミスを指摘するペンは真っ赤で、その赤に喜ぶリーは、確実に成熟している。

C級変態SM映画かと思ったら爽やかに感動してしまった素晴らしい作品なので、是非見てみてください!

secretary2.jpg

secretary1.jpg


スポンサーサイト
Comment

管理者のみに表示

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。